
特別企画シリーズ「ブラームス 4つの交響曲」のアーカイブ第4回配信は、交響曲第3番の必聴名盤20! とくにお聴きいただきたい5つと、あわせて聴きのがせない15の名盤をご紹介します。
♪「【作品解説】ブラームス:交響曲第3番」はこちら
※旧『レコード芸術』2019年3月号からの再掲です
選・コメント=中村孝義(音楽学・音楽評論)
規範となる優れた演奏
カラヤン=ウィーンpo

ブラームス:交響曲第3番,ベートーヴェン:同第7番
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーンpo
〈録音:1961年9~10月〉
[デッカⓈ UCCD7203]
レコ芸のベスト選などにこれまでまったく挙がってきたことがないのが本当に不思議に思えるほど、この作品の美しさや音楽的あり方を見事に明らかにしたもの。この演奏に出会って以来、私がこの作品のベストの演奏、さらには規範となる優れた演奏と考えているもので、どの演奏を聴いても、これを基準として、ここで表現されたことを満たすか超えていなければ評価できない。この時期のウィーン・フィルはすばらしかったが、それを最大限生かしつつ、この作品の憧憬感に満ちた類希な抒情的美しさも、凛とした圧倒的な劇的高揚感もあますところなく引き出している。カラヤンはこの後3回もベルリン・フィルと録音しているが、どれもこれに及んでいるとは思えない。
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