ヨハネス・ブラームス
Johannes Brahms
(1833–1897)
ドイツの作曲家。同時代、同地域のワーグナーとは対照的な立場を取り、「保守派」と称された人物だが、深い革新性も無視できない。交響曲第1〜4番、ピアノ協奏曲、《ドイツ・レクイエム》などの大作で知られる一方で、ピアノ曲、室内楽、合唱曲にも傑作を残している。バッハやベートーヴェンの伝統を尊重しつつ、ロマン的抒情性を融合させた、構成美と感情表現のバランスに優れた作風を特徴とする。19世紀音楽の総括者として、後世に大きな影響を与えている。(編集部)
代表曲
《ハンガリー舞曲》
1858~69年出版の舞曲集。ハンガリーの民族音楽に着想を得て編まれた。躍動するリズムと情熱的な旋律が親しみやすい。
《ドイツ・レクイエム》
1865~68年作曲の宗教音楽。ドイツ語聖書に基づき、生者への慰めを歌い上げた。温かな合唱と深い精神性が心に響く。
交響曲第1番
1876年完成の交響曲。20年以上の歳月を費やして完成した代表作である。重厚な構成と終楽章の力強い高揚感が魅力。
必聴名盤

ブラームス:交響曲第4番
カルロス・クライバー指揮ウィーンpo
〈録音:1980年3月〉[グラモフォン]
[詳細はこちら]※「不滅の名盤」のページ
半世紀近く、多くの音楽ファンに聴かれ続けてきた名盤のひとつ。本盤には、弱点と思えるような箇所が実際には全体の演奏設計として説得力を持っているという特殊な点がある。例えば第1楽章冒頭の主要主題提示。その和声表現は驚くほどに単調。しかし……
———石原勇太郎(音楽学)

