音楽評論家・城所孝吉氏の連載、第21回は趣向を変えて、旧「レコード芸術」誌の好評企画を城所流ニューアレンジで復活。長年の「レコ芸」ファンならご記憶でしょう、喜多尾道冬氏が編集部員とゼミ形式で作品論を展開する『喜多尾ゼミナール』。その喜多尾ゼミ長に私淑する城所氏が、そのスタイルを踏襲して架空ゼミナールを開講します。テーマはヴェルディの傑作オペラ《椿姫》です(今回はその前半)。
※登場人物=K:音楽評論家、A:オペラ・ファンの学生(男性)、B:オペラ・ファンの学生(女性)
ヴィオレッタ一極集中
K:今日のテーマは、ヴェルディの《椿姫》です。
B:泣く子もダマる超有名作ですね。オペラ・ファンなら誰でも知っている。
K:世界的に見ても、最も上演回数の多いオペラのひとつではないかな。初心者にも分かりやすく、この作品でオペラに目覚めたという人も多いはずです。そのくせ、何度見ても見飽きることがない。永遠のヒットといったところでしょう。で、さっそく聞くけど、君たち《椿姫》ってどう思う?
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