【連載】音符の向こう側/城所孝吉 第18回

音符の向こう側連載
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音楽評論家・城所孝吉氏の連載第18回は、人気傑作オペラ—ビゼ-《カルメン》とモーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》を取り上げます。が、この2作品がいかに親しみやすいか、という話ではなく、いかに取っつきにくく特異なオペラであり、だからこそ逆説的に素晴らしい「音楽作品」であるかを明らかにしていきます。

好きだけど嫌いな(?)二大オペラ

私には、個人的にあまり得意でないオペラがある。《ドン・ジョヴァンニ》と《カルメン》である。これまでに優れた上演を充分体験した、ということもあるが、舞台ではもう観なくてもいい(!)とさえ思っている。音楽は、言うまでもなく素晴らしい。しかし、ストーリーがあまり好きではないのだ。

《カルメン》では、初心な兵士が、ジプシーの女にたぶらかされて脱走兵となり、彼女の密輸団に加わる。しかしその仕事や生活になじめず、彼女にも捨てられる。それでも恋人が忘れられず、復縁を迫るが、最終的に殺してしまう。《ドン・ジョヴァンニ》では、女と見れば征服せずにはいられない男が、相手の父親を殺害する。その亡霊が登場し、改心を求めるが、断固として拒否。主人公は結果的に、地獄に落ちる。

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