レコ芸フォト・アーカイブレコ芸アーカイブ
『レコ芸』が目撃した名演奏家たち――1964~1974

【第6回】1970年:大阪万博に世界の名門オケが大集結

構成・文・CDセレクト=芳岡正樹

過去71年分の旧『レコード芸術』誌には、来日した名演奏家たちの多くの貴重な写真が眠っています。当連載では、今から半世紀前(=1974年)前後の日本のクラシック界の活況を、それらの写真を通して振り返っています。第6回は1970年。大阪万博開催のこの年、クラシック界もかつてない盛り上がりを見せた。前号よりもさらに数多くのアーティストたちの来日が重なったため、厳選に厳選を重ねたセレクションになってしまうことをお許しいただきたい。

1970年は日本万国博覧会とベートーヴェン生誕200年の年であり、日本のクラシック音楽界は最高の盛り上がりを見せた。そもそも「万博」には世界のオーケストラが集まるものであるが、大阪万博でも3月から9月まで「EXPO ’70 CLASSICS」としてパリ管弦楽団、ベルリン・フィル、クリーヴランド管弦楽団、レニングラード・フィル、ニュー・フィルハーモニア、ニューヨーク・フィルなどが、フェスティバルホールで入れ替わり立ち代わり公演を行うという豪華なものとなった。旧『レコード芸術』は各オーケストラに密着取材を行い、7月号でパリ、ベルリン、クリーヴランドを実に70ページを使って大特集。9月号はレニングラードを13ページ、10月号はニュー・フィルハーモニアを5ページ、11月号はニューヨークを30ページにわたって紹介している。

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