柴田南雄の名連載『新・レコードつ柴田南雄の名連載『新・レコードつれづれぐさ』第4回はモーツァルトの後期交響曲。21世紀のこんにちではすっかりスタンダードとなったピリオド楽器/ピリオド奏法/HIPが、約40年前の1983年時点にはどのように位置づけられていたか? ホグウッド&エンシェント室内管弦楽団のレコードを、それまでの伝統的なモーツァルト演奏とも比較検証しつつ、論じています。
※文中レコード番号・表記・事実関係などは連載当時のまま再録しています。
達人の人をみる眼は、
すこしも誤るところあるべからず
ホグウッドとシュレーダーの率いる「ジ・アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック」の演奏するモーツァルトのシンフォニーは、だいぶ以前に何か一曲きいたことがあった。それはおそらく全集盤が出始める前に、いわば観測気球か予告篇の格好で「ハフナー」と「リンツ」のカップルの一枚が新譜になった時だったと思う(オワゾリール-L28C1087)。
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