
今年2025年は、ドイツの名バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925.5.28~2012.5.18)[文中、DFDと略記]の生誕100周年アニバーサリー。ドイツ・リートをメインに、オペラ、宗教曲にも膨大な録音を遺した彼の、いずれも第一級の芸術品を、季節に合わせたテーマに沿って、吉田真氏(ドイツ文学・音楽評論)のナビゲートで毎週紹介しています。9月~10月は、国内外のオペラ劇場が続々新シーズンの開幕を迎えます。これまでDFDのオペラ録音はモーツァルト、ワーグナー、ヴェルディ、あるいはベルクなどを取り上げてきましたが、今回からリヒャルト・シュトラウスの傑作オペラの数々、そして歌曲の名盤を辿っていきます。初回は《サロメ》《エレクトラ》《ばらの騎士》です。

いかなる役柄でも舌鋒の鋭さと格調の高さを失うことなく
文=吉田 真
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