
今年2025年は、ドイツの名バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925.5.28~2012.5.18)[文中、DFDと略記]の生誕100周年アニバーサリー。ドイツ・リートをメインに、オペラ、宗教曲にも膨大な録音を遺した彼の、いずれも第一級の芸術品を、季節に合わせたテーマに沿って、吉田真氏(ドイツ文学・音楽評論)のナビゲートで毎週紹介してきました。このDFDとの長い旅も、ついに最終回に辿り着きました。年末スペシャル、ということで、DFDが独唱を務めた《第九交響曲》のCDを糸口に、ベートーヴェンの作品を聴いていきます。

DFDの意外な一面-生涯たった一度の《第九》、民謡集に多くの録音
文=吉田 真
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