Wアニバーサリー2025！ クラシック音楽ディスク7選

2つの「記念年」が交差するディスクたち

2025年到来！ 今回はお正月ミニ企画です。
ことし、ある要素がWで記念年を迎えるクラシック音楽の7点のディスクを、編集部がセレクト！ ご紹介します。（一部廃盤）

作曲家の生誕年×演奏家の生誕年 Wアニバーサリー

モーリス・ラヴェル × ピエール・ブーレーズ

モーリス・ラヴェル→生誕150年♪
ピエール・ブーレーズ→生誕100年♪

ブーレーズとベルリン・フィル、1993年の記念すべき初顔合わせ！ 1970年代の同曲異演［SICC1608～11など］との比較も興味深い。

モーリス・ラヴェル × フリッツ・クライスラー

モーリス・ラヴェル→生誕150年♪
フリッツ・クライスラー→生誕150年♪

ラヴェルとクライスラーは、実は同い年。ラジオ番組「ベル・テレフォン・アワー」の放送音源でも、その演奏を聴くことができる。

モーリス・ラヴェル × アルド・チッコリーニ

モーリス・ラヴェル→生誕150年♪
アルド・チッコリーニ→生誕100年♪

チッコリーニは、ラヴェルのピアノ協奏曲第2楽章をとても気に入っていたという。このアルバムには、本人が作業に立ち会ったリマスター音源が収められている。

楽曲の初演年×演奏家の生誕年 Wアニバーサリー

スメタナ《わが祖国》 × チャールズ・マッケラス

スメタナ《わが祖国》→生誕150年♪
チャールズ・マッケラス→生誕100年♪

チェコ音楽の紹介者、サー・チャールズ・マッケラス。演奏至難なヤナーチェク・オペラのエキスパートとして知られた人物だ。スプラフォン録音集の一角には、スメタナのこの作品もある。

ビゼー《カルメン》 × ニコライ・ゲッダ

オペラ《カルメン》→初演150年♪
ニコライ・ゲッダ（ドン・ホセ役）→生誕100年♪

マリア・カラスの代表盤の1つ、ということは今回さておこう。ドン・ホセを演じたゲッダにご注目。歌唱力と言語力を生かし、膨大な録音を遺した名歌手であるが、とくに《カルメン》は得意のレパートリーの1つだった。

ベルク《ヴォツェック》×フィッシャー=ディースカウ

オペラ《ヴォツェック》→初演100年♪
フィッシャー=ディースカウ→生誕100年♪

同じ年に生まれた、オペラ作品と歌手。「世界で最も偉大なリート歌手」と呼ばれたディートリヒ・フィッシャー＝ディースカウの歌唱が、ストーリーに通底する絶望を丁寧に描出している名録音だ。

作曲家の生誕年×演奏家の生誕年×演奏家の生誕年 トリプルアニバーサリー

Ｊ. シュトラウスⅡ世×フィッシャー＝ディースカウ × ニコライ・ゲッダ

J. シュトラウスⅡ世→生誕200年♪
フィッシャー＝ディースカウ→生誕100年♪
ニコライ・ゲッダ→生誕100年♪

最後は廃盤ではあるが、ぜひ松の内に聴きたいアイテム。なんと今年生誕200年のＪ. シュトラウスⅡ世による《こうもり》で、フィッシャー＝ディースカウとゲッダが共演しているもの！

Text：編集部