
特別企画シリーズ「ブラームス 4つの交響曲」のアーカイブ第4回配信は、交響曲第2番の必聴名盤20! とくにお聴きいただきたい5つと、あわせて聴きのがせない15の名盤をご紹介します。
♪「【作品解説】ブラームス:交響曲第2番」はこちら
※旧『レコード芸術』2019年3月号からの再掲です
選・コメント=相場 ひろ(フランス文学)
自然な息遣いと精緻な表現
ベルナルト・ハイティンク=ボストンso

ブラームス:交響曲第2番,悲劇的序曲
ベルナルト・ハイティンク=ボストンso
〈録音:1990年3~4月〉
[デッカ(タワーレコード) Ⓓ PROC1476]※入手困難
[Universal]配信
ハイティンクにとって2度目の交響曲全集はボストン響との共演で録音された。このオーケストラ特有の、豊麗でありながら明るく軽やかな弦の音色がまず美しい。ハイティンクは各部のバランスや歌い回しを丁寧かつ繊細に整え、自然な息遣いと表現の精緻さが両立する稀有の演奏を成し遂げた。両端楽章の力強く堂々とした構えや、揺るぎない安定感がとりわけ印象深い一方で、緩徐楽章の深刻ぶらない、澄んだ深みの打ち出し方や、第3楽章の落ち着いた雰囲気も秀逸である。コンセルトヘボウ管との第1回録音も、滋味豊かなサウンドが心地よかったけれども、振り幅の大きい表現の踏み込みやクライマックスの巧みな構築においてこちらに軍配が上がる。
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