
今年2025年は、ドイツの名バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925.5.28~2012.5.18)[文中、DFDと略記]の生誕100周年アニバーサリー。ドイツ・リートをメインに、オペラ、宗教曲にも膨大な録音を遺した彼の、いずれも第一級の芸術品を、季節に合わせたテーマに沿って、吉田真氏(ドイツ文学・音楽評論)のナビゲートで毎週紹介しています。暑かった今年の夏は、じっくりマーラーを聴き直していただいたかと思いますが(当連載Nr.27~29)今回から2週連続で、そのマーラーと同年生まれのフーゴ・ヴォルフを集中して扱います。膨大な歌曲を遺したヴォルフを、DFDはキャリア初期から積極的に演奏会(&録音)で取り上げています。

時にユーモアも交えつつ、ヴォルフの歌曲の神髄を広める
文=吉田 真
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