レコ芸フォト・アーカイブレコ芸アーカイブ
『レコ芸』が目撃した名演奏家たち――1964~1974

【第9回】1972年:バロック・ブーム到来!

構成・文・CDセレクト=芳岡正樹

過去71年分の旧『レコード芸術』誌には、来日した名演奏家たちの多くの貴重な写真が眠っています。当連載では、今から半世紀前(=1975年)前後の日本のクラシック界の活況を、それらの写真を通して振り返っています。第9回は1972年。オーマンディとロジェストヴェンスキーの二大巨匠競演の形となったこの年、一方で、ミュンヒンガー、パイヤール、マリナーといったバロック音楽のスペシャリストたちが各々の手兵を率いて来日、レコード界でもバロックの分野で豊穣の時を迎えました。

1972年は2月3日から13日まで、札幌オリンピックが開催され、スキー・ジャンプの70メートル級で日本人が冬季オリンピックでは初めて表彰台を独占するなど明るい話題もあったが、同月のあさま山荘事件を始めとする多くの事件事故、沖縄返還、日中国交正常化、そして音楽界でも日フィル争議が起き、社会的にも政治的にも激動の1年だった。

このコンテンツの続きは、有料会員限定です。
※メルマガ登録のみの方も、ご閲覧には有料会員登録が必要です。

【有料会員登録して続きを読む】こちらよりお申込みください。
【ログインして続きを読む】下記よりログインをお願いいたします。

0
タイトルとURLをコピーしました