アニバーサリー作曲家レコ芸アーカイブ
特捜プロジェクト・アニバーサリー作曲家 2005年⑨

アルテュール・オネゲル
(没後50年)[2005年9月号掲載]

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文・増田良介(ますだ・りょうすけ)

音楽評論家。ショスタコーヴィチをはじめとするロシア・ソ連音楽、マーラーなどの後期ロマン派音楽を中心に、『レコード芸術』『CDジャーナル』『音楽現代』誌、京都市交響楽団などの演奏会プログラム、各社ライナーノート等に執筆。著書に『究極のオーケストラ超名曲徹底解剖66』(共著、音楽之友社)など。

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早熟の作曲家

Arthur Honegger 1892~1955

レコ芸の読者諸氏でオネゲルを何も聴いたことがないという方は少ないだろう。日本でも被の作品が演奏される演奏会を探すことは難しくないし、評伝や著作も日本語に翻訳されている。CDもたくさんある。当コーナーに登場した作曲家たちの中で、オネゲルは最も演奏機会に恵まれていると言ってよいだろう。しかし、まだ足りないのである。ファンの贔屓目も入っているかもしれないが、アルブレイシュによる作品番号(H番号)で222に及ぶオネゲルの作品に、駄作はない。小さな作品も大きな作品もそれぞれにその世界を持ち、それぞれに美しく、あるいは緻密で、あるいは感動的なのだ。だから、オネゲルの作品を聴けば聴くほどもっともっと聴きたい、と思うのである。

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