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早熟の作曲家
レコ芸の読者諸氏でオネゲルを何も聴いたことがないという方は少ないだろう。日本でも被の作品が演奏される演奏会を探すことは難しくないし、評伝や著作も日本語に翻訳されている。CDもたくさんある。当コーナーに登場した作曲家たちの中で、オネゲルは最も演奏機会に恵まれていると言ってよいだろう。しかし、まだ足りないのである。ファンの贔屓目も入っているかもしれないが、アルブレイシュによる作品番号(H番号)で222に及ぶオネゲルの作品に、駄作はない。小さな作品も大きな作品もそれぞれにその世界を持ち、それぞれに美しく、あるいは緻密で、あるいは感動的なのだ。だから、オネゲルの作品を聴けば聴くほどもっともっと聴きたい、と思うのである。
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