2025-05

   
週刊フィッシャー=ディースカウ

『週刊フィッシャー=ディースカウ』 Nr.11《ヴォツェック》《ルル》

今年2025年は、ドイツの名バリトン、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925.5.28~2012.5.18)[文中、DFDと略記]の生誕100周年ア...
   
インタビュー

パーヴォ・ヤルヴィの《アルプス交響曲》観 NHK交響楽団とのアルバムに込めたものと、その周辺

高峰に挑み続ける、その歩みはとまらない。——つねに並行して複数のオーケストラと強力なタッグを組んできた名匠パーヴォ・ヤルヴィは、首席指揮者や芸術監督を務めるオーケストラとはそれぞれ、信頼を寄せるその楽団のカラーに合わせた録音シリーズを展開してきた。そのひとつ、首席指揮者として堂々たる功績を残したNHK交響楽団とは、バルトークやストラヴィンスキー、武満徹など20世紀傑作選をはじめ、ワーグナーやマーラーなど重量感のあるレパートリーを数々録音。さらに、2015年録音の《英雄の生涯》にはじまるリヒャルト・シュトラウスの管弦楽作品チクルス3点は、楽団の高度な錬磨と覇気を深めたシリーズとして高く評価されている。
   
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プレルーディウム

【連載】プレルーディウム 第8回/舩木篤也

旧年度の終わり、桜の咲き始めた頃に、東京から長崎市へ行ってきた。なんの拘束もない、純粋な旅行だったが、ひとつ必ず見ようと決めていた場所に、外海地方がある。市の中心部からバスに揺られて1時間ほど、東シナ海の角力灘すもうなだに面した起伏も急な一帯。キリシタン禁制下を描いた遠藤周作の小説『沈黙』に出てくる、「トモギ村」のモデルとなった地域だ。