『レコード芸術ONLINE』では2025年のビゼーの《カルメン》初演150周年を記念した特別企画「カルメン祭り」をお届けしています。
ここでは少し視点を変えて、オペラ内の名旋律と超絶技巧が楽しめる「幻想曲」や「変奏曲」など、「歌のない《カルメン》」の数々について、その歴史と代表的なディスクを増田良介さんにご紹介いただきます。
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文・選=増田良介(音楽評論)
初演10年で何十もの編曲が生まれた《カルメン》
ビゼー(1842~1875)の歌劇《カルメン》は、1875年3月3日、パリで初演されたが、失敗に終わる。そしてその3か月後の6月3日、ビゼーは心臓発作によって急死する。しかしその年の10月、ウィーンで上演されると、人々はこの歌劇の真価に気づき、《カルメン》はあっという間に人気作となった。
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