フランツ・シューベルト
Franz Schubert
(1797–1828)
【プロフィール】
オーストリアの作曲家。古典派からロマン派への過渡期に活躍し、特にロマン派音楽の先駆者とみなされている。600曲以上におよぶ歌曲で知られ、《魔王》《野ばら》《冬の旅》などが名高い。旋律の美しさと詩の内容への深い共感により、それまで重要視されていなかった歌曲を、芸術の域にまで高めた。歌曲以外にも《未完成》やピアノ五重奏曲《鱒》などの優れた作品を残している。生前は名声からは程遠い存在だったが、死後に再評価が進んだ。抒情性と内省に富んだ作風が特徴である。(編集部)
代表曲
ピアノ五重奏曲《ます》
1819年作曲の室内楽曲。自作歌曲《ます》の旋律を変奏曲に用いた。親しみやすい旋律と明るい響きが魅力である。
交響曲第8番《未完成》
1822年作曲の交響曲。2楽章だけで未完となった代表作である。美しい旋律と深い叙情性が多くの人を魅了してきた。
《冬の旅》
1827年作曲の歌曲集。失恋した若者の孤独な旅を24曲で描いた。深い心理描写と詩情豊かな音楽が胸を打つ。
必聴名盤

シューベルト歌曲大全集
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(Br)ジェラルド・ムーア(p)
〈録音:1966年~72年〉[グラモフォン]
[詳細はこちら]※「不滅の名盤」のページ
シューベルトは600曲あまりのリートを生んでいる[…]1970年にフィッシャー=ディースカウというバリトン歌手が一挙に男声用リートすべてに光を当てた[…]すべての歌曲がクロノロジカルに配列され、シューベルトの創造の発展を、つまりドイツ・リートの「密林の地図」を、手にとるように明らかにしている……
———喜多尾道冬(ドイツ文学)

