トーキョー・モデュレーション

   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第9回/沼野雄司

時計が雲になる なんのために生まれて なにをして生きるのか「アンパンマンのマーチ」  連日、次から次へと仕事が土砂のように降ってくる。しかし「忙しい」とは口が裂けてもいえない。何しろわたしの知人には、...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第8回/沼野雄司

イヌイットの喉歌を朝ドラのヒロインが学ぶ それほど才能のない詩人たちは、偉大な先達を理想化する。その一方、有能な想像力を持つ者たちは、自力で先行者を押しのけて、自分の場所を確保する。 ハロルド・ブルー...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第7回/沼野雄司

アーティストは変態か? Don’t be fooled by the title—“in vain”じゃない。全然むなしくない、むしろ最高! ――クリス・ペプラー(人工知能による生成)  日曜日。多く...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第6回/沼野雄司

深い赤がエロティックな質を帯びる ――WHOは、生活の質(Quality of Life)を、文化や価値観の文脈、また個人の目標、期待、基準、関心との関連の中で、個人が人生における自分の立場を認識する...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第5回/沼野雄司

世界が瞬間、瞬間に開花してゆく ――とりわけ私のように、自己と密着した形で音楽を書いている作曲家の場合、体力の衰えがそのまま作品自体の衰えに繋がってしまう可能性が高い。だからこれからは、本当にやりたい...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第4回/沼野雄司

1月5日のシューベルト 喪失とは常に、死の、もしくは不在の謂いであり、暗喩である。そうした死が、不在が、変ト長調で浄化されることによって、いわば「うかばれる」、ということではないだろうか? (舩木篤也...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第3回/沼野雄司

一周まわった地点でふたりが出会う たぶん生き乍ら鼠や蛇に噛まれ、食われ、じわじわと死んだのだろう。それなのに――。侍の顔は――。伊右衛門様とお岩様です――と男は言った。伊右衛門は。嗤っていた。余茂七は...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第2回/沼野雄司

ボレロ・ボレロ・ボレロ 「つっかえたわ」「大丈夫、これからだ」「ちがう、レコードのことよ、直してよ」 ――映画『テン』より 1. ボレロで撹乱する  のっけから他社の雑誌の話で恐縮なのだが、『モースト...
   
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【新連載】トーキョー・モデュレーション 第1回/沼野雄司

野蛮な大国が反旗を翻している  炸薬弾が銃口から飛び出す前に、大統領は、ついと頭を前に傾けたのだ。ジャッカルが呆然としてながめていると、大統領は、前にいる退役軍人の両頬に、おごそかに接吻した。 フレデ...