アルバン・ベルク四重奏団のリーダーとして知られるヴァイオリニスト、ギュンター・ピヒラー(Günter Pichler)氏が2026年4月24日、交通事故により急逝されました。享年85でした。弦楽四重奏団のなかったウィーンに世界屈指のグループを立ち上げ、教育者としてはアルテミス四重奏団、フォーレ四重奏団、ベルチャ弦楽四重奏団など多くの後進を生んだ、現代の巨星堕つ。ここに謹んで哀悼の意を表します。(編集部)
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レコード芸術ONLINEでは、不滅の名盤コーナーにて、アルバン・ベルク四重奏団が演奏した不朽の名作『ベルク:弦楽四重奏曲,抒情組曲』[ワーナー・クラシックス]を取り上げています。当盤は1994年度の第32回レコード・アカデミー賞で、室内楽曲部門賞を受賞しています。
【不滅の名盤】〔149〕ベルク:弦楽四重奏曲,抒情組曲(満津岡信育)

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またピヒラー氏は、本邦での指揮活動でも知られました。オーケストラ・アンサンブル金沢、NHK交響楽団をそれぞれ指揮したディスクが、数点リリースされています。
「指揮者」ピヒラー
主要ディスク


1 モーツァルト:セレナード第13番K.525《アイネ・クライネ・ナハトムジーク》
〔+ディヴェルティメントK.136,同K.138〕
ギュンター・ピヒラー指揮オーケストラ・アンサンブル金沢
〈録音:2005年3月〉
[avexクラシックス(D)AVCL25513]SACDハイブリッド
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2 モーツァルト:交響曲第41番K.551《ジュピター》
〔+ピアノ協奏曲第20番K.466,《フィガロの結婚》序曲,ディヴェルティメント第17番K.334~〕
ギュンター・ピヒラー指揮NHKso,パスカル・ドヴォワヨン(p)
〈録音:2006年3月(L)〉
[マイスター・ミュージック(D)MM1217]CD
ギュンター・ピヒラー(1940.9.9~2026.4.24)Günter Pichler
オーストリア出身の著名なヴァイオリン奏者。室内楽の分野で特に高い評価を受けている。若くしてウィーン国立歌劇場管弦楽団やウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務め、その卓越した音楽性で注目を集めた。1970年にはアルバン・ベルク四重奏団を結成し、長年にわたり世界最高峰の弦楽四重奏団として活躍。精緻で深い解釈と緻密なアンサンブルで、多くの録音と演奏を通じて室内楽の魅力を広く伝えた。また教育者としても後進の指導に尽力し、国際的な音楽界に大きな影響を与えている。

