レコ芸フォト・アーカイブレコ芸アーカイブ
『レコ芸』が目撃した名演奏家たち――1964~1974

【第11回】1973年7月~12月:2人の “レジェンド” と、旬のピアニストたち

構成・文・CDセレクト=芳岡正樹

過去71年分の旧『レコード芸術』誌には、来日した名演奏家たちの多くの貴重な写真が眠っています。当連載では、今から半世紀前(=1975年)前後の日本のクラシック界の活況を、それらの写真を通して振り返っています。1973年以降、旧『レコード芸術』では来日演奏家のグラビア掲載が増ページになったこともあり前・後篇に分け、今回は後篇7月号~12月号分をご紹介していきます。

1973年の後半は、8月8日に起こった金大中事件、10月6日に勃発した第4次中東戦争、パニック買いが全国に波及した11月のトイレットペーパー騒動、11月25日出版の「ノストラダムスの大予言」がベストセラーとなるなど、社会不安が増大した時期にあたっていた。旧『レコード芸術』のグラビアは、このような状況にあっても、海外アーティストの来日公演が活況であったことを伝えている。7月号は「生きた伝説」とも言える二人のアーティスト、マリア・カラスとエフゲニー・ムラヴィンスキーの初来日を大きく報じている。

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