トーキョー・モデュレーション

   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第12回/沼野雄司

なにごとかが映画館とホールのあいだを行き来する ―――昔、映画『砂の女』を作った時、前衛的な音楽を書いた。音楽も、とってもよかったって言われたのに『砂の女』をも...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第11回/沼野雄司

打楽器奏者が鎌を研ぐ 希望と恐れは不可分である。希望のない恐れも、恐れのない希望も存在しない。 ラ・ロシュフコー    先般の選挙では「日本人ファースト」なる不...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第10回/沼野雄司

真の作者が機械を操作する 「抜き打ち訓練は、通常の訓練の3、4倍のエネルギーがかかりますから」(日本地震学会広報紙『なゐふる』より)  7月の頭は、灼熱の日本を...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第9回/沼野雄司

時計が雲になる なんのために生まれて なにをして生きるのか「アンパンマンのマーチ」  連日、次から次へと仕事が土砂のように降ってくる。しかし「忙しい」とは口が裂...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第8回/沼野雄司

イヌイットの喉歌を朝ドラのヒロインが学ぶ それほど才能のない詩人たちは、偉大な先達を理想化する。その一方、有能な想像力を持つ者たちは、自力で先行者を押しのけて、...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第7回/沼野雄司

アーティストは変態か? Don’t be fooled by the title—“in vain”じゃない。全然むなしくない、むしろ最高! ――クリス・ペプラ...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第6回/沼野雄司

深い赤がエロティックな質を帯びる ――WHOは、生活の質(Quality of Life)を、文化や価値観の文脈、また個人の目標、期待、基準、関心との関連の中で...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第5回/沼野雄司

世界が瞬間、瞬間に開花してゆく ――とりわけ私のように、自己と密着した形で音楽を書いている作曲家の場合、体力の衰えがそのまま作品自体の衰えに繋がってしまう可能性...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第4回/沼野雄司

1月5日のシューベルト 喪失とは常に、死の、もしくは不在の謂いであり、暗喩である。そうした死が、不在が、変ト長調で浄化されることによって、いわば「うかばれる」、...
   
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【連載】トーキョー・モデュレーション 第3回/沼野雄司

一周まわった地点でふたりが出会う たぶん生き乍ら鼠や蛇に噛まれ、食われ、じわじわと死んだのだろう。それなのに――。侍の顔は――。伊右衛門様とお岩様です――と男は...